横尾忠則全ポスター展@国立国際美術館

約800点ものポスターを一気に展示するというものすごいスケールの展覧会でした。
そもそも横尾忠則のポスターだなんてそれ自体がすごい力というか、インパクトというかを持っているのに、それを800点も見るなんて…。
まさに圧倒される感覚を覚えました。


展示の方法がとても興味深かったです。
最初に1965年の作品「TADANORIYOKOO」(首吊ってるやつ)が展示されていて、そこから60年代の作品、東京へ出てきたころの作品、ポスター廃業宣言後〜現在、そして最後の最後に高校時代など極初期の作品が展示されていました。(若干記憶に間違いがあるかもしれませnが…。)
あえて年代順じゃなくて、こうしたのだろうけど、そこにある意図がとても気になります。
横尾忠則氏と国立国際美術館の館長である建畠晢さんの講演会において、建畠さんが「展示のし方のおかげか、高校時代や初期の作品に惹かれる方がとても多いようです」とおっしゃっていたけど、まさにそういう風にならざるを得ない展示の方法だなあと思いました。
あと、一部のポスターが吊り下げて展示してあるという手法にもびっくりしました。
まっ黒い壁で囲まれた部屋に、特に宇宙的・神秘的な色合いの濃いポスターがズラーっと吊り下げて展示されている。
まるで異次元。展示室中に漂う独特の世界。どこか違う世界に飛んで行く気分が味わえました。


これだけの量の作品を見ると、作品を堪能するというより、作者自身を堪能するような感じですね。
左右対称のモチーフ、繰り返しのモチーフ、そしてドきつい色彩。ちょいちょい本人の写真が作品に入っている。などなど、どうしてこういう表現をしてるんだろう?という疑問がいろいろと湧きました。
もっと横尾さんについて調べてみたいです。