「ロトチェンコ+ステパーノワ─ロシア構成主義のまなざし」@滋賀県立近代美術館

1年と少し前にマレーヴィチの絵を見て以来、私はなぜかロシア・アヴァンギャルドに取り付かれているのです。
以来ちょっとずつ小説を読んだり解説書を読んだりしてたのですが、今回近くにロトチェンコ+ステパーノワ展がくる!しかも亀山郁夫先生によるロシア・アヴァンギャルドについての講演会が行われる!ということで、行ってきました。
講演は主にマヤコフスキーについてのお話でしたが、大まかなながれとしては結構ロシア・アヴァンギャルドの作家全員に当てはまることが多いのではないかな、と解釈。
革命という熱い流れにのって、それまでとはまったく異なる立場を手に入れ、未来を信じ新しい表現を行った、しかし、革命が進むにつれて、表現が規制されていく、手に入れた立場に求められる表現しかできなくなっていく(マヤコフスキーは、わりにはやくなくなっているし、個人的な問題も多かったから、ずいぶん逸れている解釈かもしれませんが)(浅い知識しか持っていない学生の個人的なメモ書きなので、おかしなことを言ってるとしても見逃してください…)。
革命とその流れはもちろん、マヤコフスキーという人そのものの生き方にもとても興味がわきました。
亀山先生の著書でマヤコフスキーの生涯を追ったものがあるらしいので(余談ですが、亀山先生はなんどもこの本が売れていないというネタを話していらっしゃった)、とりあえず今度図書館で探してみる。
あんまりにも高い値段で、ちょっと貧乏学生のうちは買えなさそうなので図書館で勘弁してください…。
あと、何度か原文(ロシア語)でのマヤコフスキーの詩の朗読があって、韻を実感できたのもよかったです。ロシア語さっぱりな私なので…。あーロシア語勉強したい。っていうか、しようかな。


分かっちゃいたけど、私はまだまだひよっこで、上辺の部分のロシア・アヴァンギャルドについての知識しかないなあということを思い知らされました。
でもだからこそ、もっと知りたいし勉強したいという好奇心が刺激されました!わくわく!
そもそもロシア正教についてや歴史など、ロシアという国・国民の体質をきちんと知りたいーなー。


展覧会そのものも、とても充実していました。
こんなにロトチェンコとステパーノワの作品ばかりを見れる機会ってもなかなかないんじゃないかな。
絵画から始まり、舞台芸術の作品や立体やポスターや写真、服のデザイン画などなど、「あーこれ本で見たことあるー」っていう作品ばかりが集められてました。
私はポスター作品とテキスタイル作品全般が特に気に入りました。
今みてもとても斬新で目を引いて、かっこいい!欲しい!と思えるデザインばかりで、感心しっぱなしでした。


というわけで。感想おわり。
あ、亀山先生にサインしていただきました。が、講演会に感銘をうけてシビれていたのと、緊張とで、言いたかったことが何一つ言えませんでした。
自分のチキンっぷりにビビった。
「先生の罪と罰の新訳のおかげでロシア文学にも興味が沸いて、さらにロシア・アヴァンギャルドというものを勉強したいと思いました。今日のマヤコフスキーのお話もとても興味深かったです。」みたいなこと言おう言おうと決めていたのに…!!!!!
こんなんじゃ、きっと愛理ちゃんの握手会でもなんにも言えないのだろうね!